東京大の入学式で式辞を述べる藤井輝夫総長=12日午前、東京都千代田区(寺河内美奈撮影)

東京大の入学式が12日、東京都千代田区の日本武道館で行われ、難関を突破した新入生が真新しいスーツに身を包み式典に臨んだ。藤井輝夫総長は式辞で「女性への構造的差別から脱却するため、学生の女性比率を30%にする」と宣言した。

東大によると、新入生3126人のうち、女性は646人(20・7%)。藤井総長は「女性比率が30%を超えると女性個人の能力や技能に応じた貢献が可能になり、意思決定プロセスに影響を与え、組織の変革を促進できる。公正な社会実現に向けた最初の目標となる」と述べた。

入学式には、東大卒業生で宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士候補者、米田あゆ氏も出席。「人類は月や火星を目指して新たな挑戦が始まっている。日本や世界の宇宙開発を一歩前に進められるよう日々の訓練に取り組んでいる。新入生も一歩を踏み出して挑戦を続けてください」と呼びかけた。

新入生の平沢佑里子さん(19)は「東大生になったと実感し、浪人して努力してよかった。高校時代は新型コロナウイルス禍で対面授業が少なかったこともあり、先生にどんどん質問をぶつけたい」。大野真寛(まひろ)さん(18)は「(在学中に)フランスに留学したい」と目を輝かせた。

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