特集は注目の学校です。この春、長野市と佐久市に英語教育に重点を置いた私立の小学校ができました。同時に長野には中高一貫の中等教育学校も。長野の小学校で特徴やねらい、児童・保護者の声を取材しました。


■英語以外の授業も英語で

教師:
「What is this?」

児童:
「E!」

教師:
「E is for Elephant」

アメリカ人教師による英語の授業。

長野市三輪の「サミットアカデミーエレメンタリースクール長野」。

「サミットアカデミー」は、佐久長聖中学・高校を運営する学校法人が設置した新しい学校で、長野市と佐久市に小学校の「エレメンタリースクール」、長野には中高一貫の「セカンダリースクール」も開校しました。

最大の特徴は英語教育。日本人教師だけでなく、外国人も含めた2人の学級担任を置き、英語以外の授業も英語を使う「イマージョン教育」に取り組みます。

国語や社会などは日本人教師が日本語で行いますが、算数、理科、体育など、全体の6割にのぼる授業は英語で行われます。


サミットアカデミー長野・平出淳史副校長:
「英語を使って、例えば算数の授業をする、あるいは理科の授業をする。英語を一つのツールとして使いながら自然と英語が身についていく、本校の大きな特徴になるだろうと」


■国際舞台で活躍できる人材育成を

児童:
「Hello!」

4月6日、入学式―。

「エレメンタリースクール長野」の1期生は47人。

面接を含む試験に合格しました。


入学式のあいさつもー。

エレメンタリースクール長野・イチカワドイルウォルター校長:
「Dream big,believe in yourself and care for your friends. You're not just learning here.You're starting to become an amazing explorers and leaders. (大きな夢を持ちましょう。友達を大事にしましょう。皆さんはただ勉強するのではありません。素晴らしい探検家やリーダーになります)」


英語教育は公立小学校でも2020年度から必修となりましたが、授業は3年生から。もっと早くから触れて英語の習得に結び付け、国際舞台で活躍する人材を育成するのが狙いです。

サミットアカデミー長野・平出淳史副校長:
「実際にその英語を使えるかどうかで言うと、おそらく10歳ぐらいまでの部分が大きな違いを生んでいくと思う」

保護者の関心は高く入学のため、長野市に移住した家庭もあります。

入学の理由はー。

伊那市から移住し入学:
「イマージョン教育っていうのにひかれて、子どもたちが自発的に英語を通して、学んでいくということが目指したきっかけ。楽しみにしています」

須坂市から:
「英語とか、新しい最先端の教育、公立では学べないようなことをやってもらえそう。子どもの可能性を引き出してくれるんじゃないかなと」

長野市内:
「英語のシャワーをたくさん浴びられて、いろんな可能性が広がるかなと。大きくなったらなりたいものとか、たくさん夢を持って楽しく学んでもらえたら」

息子:
「勉強がんばりたいです。(どこに行きたい?)外国行きたい!」


■6年間で6000時間 海外研修も

8日のホームルームの時間―。

スーザン・マコーマス先生:
「Welcome to grade 1」

英語を受け持つのは、アメリカ出身のスーザン先生。母国の小学校に勤務した経験があります。

スーザン・マコーマス先生:
「textbooks,music book…」

入学式のあと最初の登校日となった8日は、教室の使い方などの説明がありましたが、これも英語で進みました。

スーザン・マコーマス先生:
「This one goes into the blue box」

児童はー。

児童:
「(先生が英語で話すのは?)たのしかった。まあまあ、わかった」
「(頑張りたいことは?)英語でやる算数」
「(話せる英語は?)Hello,I'm Juna.I like chocolate because so yummy.しょうらい(の夢)は、アイドルです。アイドルのうたをつくるときに、英語も入れられたらかっこいいかなってはじめた」


「いただきます」

給食は、市の給食センターに委託するなどカリキュラム以外は通常の小学校とほとんど変わりません。

6年間を通して、英語に触れる時間は約4000時間。高学年では海外研修も計画されています。国際社会で活躍できる人材の育成を目指す新たな「学びのかたち」。子育て世代の関心を集めそうです。

エレメンタリースクール長野・平出淳史副校長:
「世界のどこに行ってでも活躍できる可能性を持った子どもたちを育てていきたい。(中高一貫校含め)12年間の学びをしていく中で、英語は本当にもう自然にどんな形でも、どこででも使えるという形にはなっていると思う。その英語力をどう活用できるかという部分についても、しっかりと身につけてくれるんじゃないかなと期待している」

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