あいさつした武見厚労相(26日、厚労省内)

厚生労働省は26日、医療や介護分野の国際展開をまとめた「国際保健ビジョン」を発表した。インド太平洋地域での医療水準を向上させるため、国内大学の医学部で外国人留学生を受け入れる実証事業に取り組む。人数は20人程度で、開始時期や対象校など詳細は今後詰める。

ビジョンでは医療機関への受診を目的とするインバウンド(訪日外国人)誘致、日本の医薬品や医療機器の海外展開支援などを盛りこんだ。感染症危機に備えるため2025年4月に新設する国立健康危機管理研究機構は、専門家の派遣などで東南アジア諸国連合(ASEAN)地域との連携を強化する。

武見敬三厚労相が本部長を務める、医療・介護の国際戦略を検討する推進本部の会議でとりまとめた。武見氏は「日本には高齢化社会で蓄積された貴重な技術や知見がある。医療・介護の国際展開による恩恵を国内の保健医療システムに取り込んでいく」と語った。

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