愛媛県は9月に入り暑い日が続いているものの、日本の原風景が広がる松山市の窪野町は実りの秋を迎えていて、4日も新米が収穫されています。この地で収穫された黄金の実りはかつて松山藩主に献上されたほど。地元の住民は「自慢の味」を知ってほしいと願っています。

鈴木瑠梨キャスター:
「松山市の南にある窪野町に来ています。まだまだ暑いんですが…見てください黄金色に輝く稲穂のじゅうたん。もう秋の風景が広がっています」

訪れたのは皿ケ峰の麓に位置する松山市南部の窪野町。豊かな自然に囲まれた日本の原風景が広がります。そこで高くなりつつある青空の下、秋を少し帯びた風に揺れているのが黄金の実りです。

窪野町では12ヘクタールほどの田んぼが広がり、8月下旬から稲刈りが始まっています。「きれいな水」「寒暖差」「吹きおろしの風」という自然条件に恵まれ、この地で育まれた米は、古くから松山藩主・久松家に献上されてきました。ただ耕作面積が広くないため流通量も少なく貴重な米なんです。「くぼの里山会」の橘秀敏会長に
今年の出来栄えを聞きました。

くぼの里山会・橘秀敏会長:
「今年は色々な方に聞いても少し少ないかなと。日照りと猛暑の影響で。その影響がお米にも少しずつ出てきている感じですね。味は自慢になってはいけないですけども、おいしいですよ。『窪野米』といって。みんなに知ってもらいたいお米ですね」

橘さんの自宅で、窪野町の新米を炊いてもらいました。シンプルに塩むすびでいただきます。

鈴木キャスター:
「つややかなです。窪野米の新米の塩むすびいただきます。おいしい。すごくお米がたっていて、噛めば噛むほどお米本来のほんのりとした甘味が口の中に広がります。これはずっと食べていたくなります」

橘さんの自宅には、移住先を探す旅の途中の女性も訪れ新米のおにぎりを味わいました。

移住先を探している神原洋子さん:
「激うま。もう一個食べたいです。(窪野町は)人がめっちゃ優しくて、ときめいちゃいますよね。こういう場所あるんやみたいな」

窪野米は松山市の「太陽市」や、東温市の「あさつゆマルシェ」に出荷されることも。ただ出回る量が少なく出会えたらラッキーです。

町内の弁当店「くぼのや一味真」では、窪野米の炊き込みご飯の弁当を予約販売(8個から注文可)。地域の野菜を中心とした8種のおかずが入っていいます。また9月15日と22日は収穫祭が開かれ、窪野米の塩にぎりなどが販売されます。そして窪野町の秋の味覚はほかにも。

鈴木キャスター:
「あ!ありました。クリ!うわーきれいに三つ並んでますね」

イガイガした殻の中でしっかり実ったクリ。育てているのは相原千里さん。約1ヘクタールの畑では8月下旬から収穫を始めていて、9月末から10月初旬に出荷のピークを迎えます。

くぼの里山会・橘秀敏さん:
「(米の)収穫終わったんですけど、これから米が出来上がってきます。みなさんの口に届いていきますし、これからミカンとかクリとか色んなものが食卓に届けられるような時期になってきます」

愛媛県内はしばらく残暑が続きそう。しかし里山では徐々に秋の味覚が旬を迎えています。

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