京都府福知山市の大橋一夫市長(右)に要望書を手渡す私立高校3校を運営する学校法人の理事長=今年1月(同市提供)

京都府福知山市が今年度、ふるさと納税の寄付先に市内の私立高校3校を追加した。教育環境の充実支援が目的で、寄付金の使い道としてクラブ活動費や老朽化した施設の改修費などを想定している。ふるさと納税を活用して私立高を支援するのは府内の自治体で初めてという。

3校は福知山成美高、福知山淑徳高、京都共栄学園高。少子化で経営が厳しくなる中、3校を運営する学校法人の理事長が今年1月に大橋一夫市長に対し、寄付金の使い道として各校への支援を選択できるよう要望していた。

3校には近隣市町から通学している生徒が多く、市は福知山の活性化に寄与していると判断、ふるさと納税を通じた支援を決めた。寄付金の使い道として従来は「教育、スポーツ、文化・芸術の振興」「自然環境の保全、自然災害の防止」などの区分を設けていたが、ここに「私立高校の教育環境充実支援」を新設した。

寄付者が学校を選んで寄付し、1年間に集まった寄付金の半分が翌年度に各校に交付される。残りの半分は返礼品の事務経費や市立小・中学校を含めた教育環境の充実などに充てる。

3校への寄付は「さとふる」「ふるさとチョイス」「ふるなび」「楽天ふるさと納税」の4つのふるさと納税仲介サイトで受け付けている。

市秘書広報課の担当者は「3校の特色ある学校運営を支援するとともに、卒業生に再び福知山市への愛着を深めてもらうきっかけになれば」としている。(橋本亮)

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