毎週火曜日にお伝えしている「アウトドアで防災を考える」。今回は、コンビニエンスストアでそろえられる備えを紹介する。何を、どこでなど、備えに迷っている人は必見だ。

「非常時の備えってどこで買えるの?」という疑問は結構多いと思うが、実はコンビニで手軽に買うことができるという。実際にコンビニに出かけ、防災グッズを備えてみた。

日本赤十字秋田短期大学の及川真一さんと訪れたのは、大手コンビニエンスストア「ローソン」。1日に600人以上が訪れる秋田市の八橋大畑店では、冷凍食品からペット用品まで約3500種類の商品が取りそろえられている。

はじめに及川さんが足を止めたのは、化粧品やスキンケア用品が並ぶコーナー。及川さんが手に取ったのは、小分けされた「メイク落とし」。化粧をしていて落としたいというとき、鞄の中に1個でも1日分でも用意しておくと便利だという。

災害時に避難所などで配布される物資には、スキンケア用品が含まれていないことがある。肌トラブルなどでストレスを抱えないために、水がなくても使うことができるか、肌に合うかなど、事前に確かめて備えたい。

また、過去の災害で及川さんが避難所に届けた物資の中で、女性が特に喜んでいたというものが「ヘアゴム」。長い期間入浴できない可能性があるため、鞄に入れておくだけで安心だ。

さらに、及川さんは「水不足によって歯磨きなどができない人がいっぱいいたので、まず水が整うまでは、洗口液などで口腔をきれいに。とにかく歯磨きができない事例が多く聞かれたので、洗口液や液体歯磨きといったものを用意しておくと良いと思う」と話す。

避難先でリラックスできるグッズも充実している。

及川さんによると、最近はコンビニにも100円コーナーができていて、よく見てみると防災グッズの備えの中に入っているものがあるという。ラップやアルミホイル、消臭機能のある黒い袋など、日常生活にも役立つ商品が並んでいた。

バッテリーなども種類が豊富だ。及川さんは「おすすめは乾電池式タイプも用意しておくこと。電池は意外に災害時に手に入りやすいものになるので、電力だけではなく、電池式も一緒に用意しておくと便利」とアドバイスする。

靴や服が修復できるほか、即席の伝言板としても使える「テープ」も販売されていた。

及川さんは「コンビニで防災グッズを備えようと中に入ってくると、意外にそろえられるものはたくさんあると思うので、ぜひともそういう目でコンビニの中を見てもらって、自分に合ったものを探してほしい」と話す。

災害時の備えをしようとしても、なかなか買いに行く時間がない人がいるかもしれない。しかし、災害が起きると物資はあっという間になくなってしまう。

普段利用しているコンビニでどんなものが売っているのかを確認し、少しずつそろえてみてはいかがだろうか。

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