手軽でおいしい「食卓の味方」…そんな家庭の定番メニューにある異変が起きています。

とろとろのルーにほどよく絡むゴロゴロ野菜。

手ごろでおいしい食卓の味方「カレーライス」です。

そんな日本の国民食ともいえる一皿に、いま、かつてない異変が起きています。

「値上げの波」です。

10日、帝国データバンクは原材料費や光熱費などをもとに算出した最新の「カレーライス物価指数」を発表しました。

それによると1食あたりの調理費用は342円と去年より44円高くなっていて、過去10年間での最高値を更新しました。

内訳をみると、肉や野菜といった「具材」の費用が211円と去年と比べて28円増加、「ごはん」の費用は101円と去年より14円増え、過去10年で最も高くなっています。

カレーライスに欠かせないコメを巡ってはいわゆる「令和の米騒動」で全国的に品薄の状況が続いています。

9月から流通し始めている新米も例年より高値となっていました。

13日に取材班が訪ねたのは福岡市内の青果店。

カレーの具材となる「野菜の価格」はどうなっているんでしょうか?

◆桃太郎薬院店 佐藤美奈さん
「この辺のタマネギ、ジャガイモ、にんじんとかですね。結構、先月までも本当に高くて、さらに最近また高くなってるかも」

カレーに使われるジャガイモの価格は通常なら150円程度ですが、13日は198円でした。

またタマネギの価格は通常は3玉130円前後ですが、13日は178円で売られていました。

店によると、天候不順や運輸コストの高まりが影響しているとみられるということです。

買い物客は…。

◆買い物客
「トータルで高いということですよね、カレーが。とにかく何でも高いという感じがある。もう仕方ないという気持ちですよね」

中には、使う材料を工夫して乗り切ろうとしている人も。

◆買い物客
「昔の“お母さんカレー”みたいなのはあまり作っていないですね。チキンとタマネギとか、そっちのカレーにして逃げるというか。やっぱ野菜ですかね、野菜が高いので」

国民食のカレーライスを直撃している値上げの波。

帝国データバンクは「コメ価格などの落ち着きは数ヵ月先とみられるがカレーライス物価指数は当面、値上がり局面が続く」としています。

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