大学図書館の蔵書を学生自身が選ぶ中部学院大(岐阜県関市)の「選書ツアー」が岐阜市の丸善岐阜店であり、学生ら約30人が専門書や小説、絵本など約200冊を購入した。
同大は人間福祉や教育、看護リハビリテーションなどの学部があり、学生は計約1500人。図書館の蔵書は約20万冊で、2023年度の貸し出しは約1万2000件だった。コミックの購入や公立図書館との提携などで利用者増を図るが、学生の活字離れは止まらないという。
選書ツアーの予算は1人1万5000円。予算内で専攻に関係する専門書に限らず、小説や自己啓発本など、興味のある本を自由に選ぶことができる。学生らは目を引くタイトルや装丁の本を手に取り、購入する本を真剣に選んでいた。
作家・住野よるさんの恋愛小説などを選んだ短期大学部社会福祉学科1年の安永成那さん(18)は「普段はスマートフォンで本を読むことが多いので、実際に書店で手に取って選ぶと楽しい。友だちにも薦めたい」と話した。
学生は自ら選んだ本に沿える紹介文や広告作りにも取り組み、10月以降に大学図書館で貸し出すという。図書館の担当者は「本や図書館を身近に感じてもらい、学生のニーズにあった図書館に近づけることで利用者が増えれば」と期待した。【稲垣洋介】
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