気象庁は24日、新しい海洋気象観測船「凌風丸」を東京・台場で報道関係者に公開した。4代目で3月に完成。今月26日に出港し、局地的豪雨をもたらす線状降水帯の予測精度向上のため、海上の水蒸気などを観測する。
船体は1986トンで全長約86メートル、幅14メートル。最上部付近に、水蒸気量を観測するためのGNSS(全球測位衛星システム)アンテナを設置。観測機器を取り付けたゴム気球を飛ばし、高層の湿度や気温、風なども把握する。
これまでは女性用のトイレやシャワーがあるだけだったが、女性の乗員が増えたことから専用のスペースを設け居住空間を分けた。紙だった海図もデジタル化した。
気象庁は、観測船として、凌風丸とともに「啓風丸」を運用している。線状降水帯の発生頻度が高い九州沖などの水蒸気の観測や、太平洋で海中の二酸化炭素濃度も計測し、地球温暖化の状況を調べる。
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