物価の上昇が止まらない中、10月に値上げされる食品や飲み物は約3000品目と、024年で最も多くなるといわれています。

 「困ります。こんな値上げになると」

 「とにかくいろいろ上がっているから訳わからない」(いずれも買い物客)

 10月からどんなものが高くなるのか、札幌市の老舗スーパー「マルコストアー」で聞いてみました。

「うまい棒」12円→15円に値上げへ

 まず、今回の値上げの中でも衝撃的なのが…。

 「うまい棒まで上がる。いま12円。来月から15円に改定」(マルコストアー 山川 悟史店長)

 原料の価格や人件費の高騰などで、税別12円の「うまい棒」が15円になることが、9月24日発表されました。

 うまい棒は2022年に10円から12円に初めて価格が上がっていて、これが2度目の値上げです。

 「うちの店も売価で13円まで上げなくてはいけない。まさかのこんなところも値上げになっている」(山川店長)

菓子類の値上げも多く…

 チョコレート菓子の「きのこの山」や「たけのこの里」は2024年6月に続く値上げです。

 「カカオが世界的に不足している影響で、チョコレートを使う菓子は全般にかなりの値上げ」(山川店長)

「チョコレートがかかっているお菓子はなんでも好き。(Q:それが値上がりしますが?)え~(買うの)やめようかな」(買い物客)

 菓子類では、湖池屋のポテトチップスも1割前後の値上げ、亀田製菓の「ハッピーターン」や「ぽたぽた焼」も1割から2割ほどの値上げとなりそうです。

 さらに…。

世界的な不作や円安で飲料品も値上げ

 「飲料品は基本的に各社、値上げ。ただ主力品に関しては今月の在庫を出すので(しばらくは)値上げを抑えて販売できると思う」(山川店長)

 一部のボトルコーヒーの値段は、世界的なコーヒー豆の不作と円安が重なり、1割から2割ほど上がる見通し。

  ほかにも…。

食卓の味方も続々“値上げ”へ

 「ハムやウインナーは主人が弁当を持っていくので(買う)」

 「ウインナーはお弁当に使う」(いずれも買い物客)

 お弁当には欠かせないハムやウインナーなどの加工品も一部、値段が上がるといいます。

 「賞味期限がチルド品は短いので在庫が(用意)できない。だから値上げされたらその段階で価格は上げるしかない」(山川店長)

納豆やスパゲティソースも値上がり

 さらに、日本の朝ごはんに欠かせない商品が…。

 「おかめ納豆が10円くらい値上げ。でも定期的にセールになる商品なので、上手にお買い物してもらえれば出費が抑えられる」(山川店長)

 簡単に料理ができる便利な商品も…。

 「スパゲティソースは時間がないときに使うので困りますね」(買い物客)

 「パスタ自体も上がっていますから付随する商品までとなると厳しいので、当社が利益を削って据え置き価格にしようかなと」(山川店長)

値上げしない商品は?

 10月から値上げされる食品がたくさんある中、価格が据え置きのものはないのでしょうか、聞きました。

 「今期は麺類は値上げはされていないので、今までどおりの価格で買うことができる。特売のセール品や値段が上がらなかった商品をうまく買い求めて少しでも食費を抑えられるように」(山川店長)

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