新潟空港を拠点とする航空会社「トキエア」(新潟市)は27日、新潟―中部便の就航を開始した。新潟空港で記念式典があり、関係者がテープカットして新規就航を祝った。トキエアの長谷川政樹社長は、中部に続き、神戸と佐渡への就航を計画しているとして、佐渡便で使用予定の航空機(ATR42)について、11月末にフランスで引き渡しを受ける予定と明らかにした。
中部便は、札幌と仙台に続く3路線目。72人乗りの小型プロペラ機「ATR72」を使い、1日2往復、週4日(金~月曜)運航する。運賃は片道7900円からで、両空港を最短1時間15分で結ぶ。愛知や三重、静岡など東海地方への観光や国際線への乗り継ぎ需要を見込んでいる。海外からの予約システムも整備し、訪日外国人客も積極的に呼び込みたい考えだ。
新潟発の初便には64人が搭乗し(搭乗率89%)、午前9時すぎに新潟空港を飛び立った。折り返しの新潟着の搭乗者数も53人(同74%)と、上々の滑り出しとなった。長谷川社長は式典後の取材で「(金山の世界文化遺産登録で)佐渡が注目されているが、金山以外にも温泉やスキー場があることは知られていない。中部空港とつながったことで海外にもPRし、新潟に乗客を運びたい」と期待を寄せた。
トキエアは佐渡への早期就航を目指し準備を進めている。10月からは佐渡への就航に向けた訓練を台湾でスタート。11月末には佐渡便で使う予定の新しい機材の引き渡しを受ける予定だ。佐渡空港への定期便は現在ないことから、地元からの期待は大きい。ただ時期については、長谷川社長は「見通しが付き次第公表したい」と話すにとどめた。
【神崎修一】
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