昭和初期以降に国策で旧満州(中国東北部)に入植した移民団の歴史を伝える「満蒙開拓平和記念館」(長野県阿智村)が25日、既存の資料を基に、入植地や時期、在籍人数や死者数などをまとめたデータをホームページ上で公開した。
1931年の満州事変後、45年の終戦までに約27万人が満蒙開拓団として入植したとされ、うち長野県からは全国最多の約3万3千人が送り出された。同館によると、各団の人数や入植地など全てを網羅したデータはないとみられ、実態は把握できていない。
同館は、50年に外務省が実施した調査を基にした「満洲開拓史」や、各団が発行した記録などを基に、データをエクセルファイルにまとめた。千以上の団の名称や、送り出した都道府県なども検索できる。
同館の三沢亜紀事務局長は「記念館には、家族の入植先の問い合わせなどがある。データならすぐに検索でき、情報提供できるようになる」と話した。
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