メタ(旧フェイスブック)の本社=米西部メンローパークで、大久保渉撮影

 著名人の画像や名前を無断で使用して投資などを呼びかける悪質な詐欺広告がネット交流サービス(SNS)で出回っている問題で、自民党の対策検討チーム座長の平井卓也元デジタル相は25日、「法規制も視野に入ってくる」と述べ、規制強化に乗り出す構えを示した。

 平井氏は検討チームの会合後、記者団に「プラットフォーマーとしてできるのにやっていないことを徹底的に追及したい」と強調。詐欺広告が多いとされるフェイスブックやインスタグラムを運営する米メタの幹部を国会に参考人招致する案に言及し、「与野党を超えて話を聞こうという話に十分なり得る。国会対策や野党とも調整し、できるだけ早く実現したらいい」と述べた。同社の対応を踏まえて国会への招致要請を決める。

 この日の会合は、詐欺広告対策についてLINEヤフーから意見を聴取。同社は詐欺が疑われる広告が掲載された場合、警告メッセージを出して注意喚起する取り組みなどを紹介した。終了後、同社の妹尾正仁上級執行役員は「犯罪被害の撲滅に努めていきたい」と述べた。検討チームは今後、TikTok(ティックトック)やX(ツイッター)の関係者からも意見を聞く考え。

 詐欺広告を巡っては、投資詐欺の「広告塔」に使われた衣料通販大手「ZOZO」創業者の前沢友作さんらがメタに抗議していた。

 検討チームはこれまでの会合で、メタから対策などについて聞き取り、広告停止などを要請した。米メタ本社幹部と直接やりとりすることも検討している。【遠藤修平、藤渕志保】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。