秋田市にある秋田大学の野球場の取り壊しが検討されていることに対し、学生が反対署名を大学側に提出したことを受けて、南谷佳弘学長は「重く受け止めている」としながらも、「今の状況では資金は出せない」との認識を示した。

秋田大学の南谷佳弘学長は、学生から反対署名の提出を受けた翌日10月31日の会見で、国からの交付金の減額や物価高で、大学の財政状況が厳しいことを説明した。

一方で、首都圏の一部の大学で実施される授業料の値上げは「実施しない」との考えを強調した上で、野球場の取り壊しへの反対署名が提出されたことについて「十分重く受け止めている。野球場に関しても取り壊しありきではなくて、1番の目標は厳しい財政の中で、授業料を上げないでどこまで頑張れるかというところ。なかなか野球場にかけるお金を今の状況では出せない」と述べた。

南谷学長は、野球場のグラウンド改修費を2億3000万円と試算しているとし、さまざまな施設が老朽化する中で「野球場は使っている人数が多いわけではないため、優先順位をつけると下位。いま手を付けて直すのは難しい」と述べた。

その上で「学生にも大学の置かれている状況を説明し、意見を聞きながら方向性を決めたい」と理解を求めた。

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