ペットボトルの「ぎふコーラ」をPRする(左から)四井さん、泉野さん、片山さん=揖斐川町役場で2024年10月3日午前11時42分、稲垣洋介撮影

ペットボトル化、飲みやすく

 岐阜県揖斐川町で採れる薬草を使った「ぎふコーラ」が、飲みやすいペットボトルタイプになった。地元の若手有志3人が開発したコーラの原液を炭酸水で割ったもので、薬草の風味をそのままに強炭酸のさっぱりした飲み心地が特徴だ。

 ぎふコーラの原料は、伊吹山のふもとの同町春日地域で採れるドクダミ、ヨモギ、カキドオシ、ヤブニッケイの4種類の薬草。コーラナッツなどのスパイスを加えてコーラの原液をつくり、2020年からイベントなどで販売してきた。

 開発したのは、同町在住で「いびはる商舎」代表の四井智教さん(32)、元町地域おこし協力隊員の泉野かおりさん(33)、岐阜市で飲食店を営む片山治さん(33)。30歳目前に生まれ故郷に戻ってきた3人が「岐阜らしい土産品をつくろう」とプロジェクトを立ち上げ、注目したのが春日地域に自生している薬草だった。

 同地域は、織田信長がポルトガル人宣教師の教えにより、伊吹山に薬草園を開拓し約300種類の薬草が育ったと伝えられている。現在も薬草を煎(せん)じて飲んだり、入浴剤に使ったりするなど生活に根付いており、四井さんは「コーラという身近な飲み物を通じて、薬草文化の魅力を発信したい」と話す。

 ぎふコーラはこれまで、原液を炭酸水や牛乳で割って味わってもらっていた。もっと手軽に楽しんでもらえるように、ペットボトルタイプの販売を決めた。四井さんは「薬草からイメージされる苦みは少なく、残らない甘さが特徴。風呂上がりやバーベキューなどによく合う」とアピールする。

 260ミリリットル入り600円(税抜き)。県内外のイベントで販売するほか、四井さんが運営する同町春日の「はるひの案内所」などで取り扱う。問い合わせは同案内所(0585・58・0015)。【稲垣洋介】

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