「健康のタネ」のコーナーは今回、スマホの使いすぎから発症する「スマホ内斜視」についてです。ものが二重に見えてしまったら…それは、スマホ内斜視かもしれません。
 
スマホ内斜視について話を聞いたのは、県済生会病院・眼科部長の新田耕治医師です。「スマホなどで動画を近いところで長時間見ることで起きる斜視を、後天性共同性内斜視、俗に“スマホ内斜視”という」(新田医師)
 
そもそも内斜視とは、片方の目の視線が内側を向いた状態を指し、目の周りの筋肉のアンバランスによって起こります。
 
新田医師:
「目線は遠くを見るときは真っすぐ、近くを見るときな目線は内側に寄るようになっているが、長時間、連続的に近くを見ていると、目線が内側に寄る癖がついてしまう。そうすると遠くを見た時でも目線が寄った状態になり、二重に見える」
 
スマートフォンの使用が内斜視につながる理由について新田医師は小さな画面を長時間、集中して見てしまうことを指摘します。「中学生ぐらいから30歳前後でスマホを長時間見ることが習慣化している人は危険性があるし、ものが二重に見えるようになってきたらスマホ内斜視を疑ってほしい」(新田医師)
 
予防法については「30分スマホで動画を見たら、15分ぐらい休憩する。遠くを見たり目を閉じたりするのもいい」とします。

また治療法は「プリズムメガネで目線を修正する方法があり、ダブって見える症状の緩和を図る。また、目の筋肉に直接注射して麻痺させ、バランスをとるボツリヌス毒素を入れる方法もあるが数カ月しか効果が持続せず、一時は良くなっても、また二重に見える」とし、一度、症状が出てしまうと完治が難しいと説明します。
  
重要なのは日常的に“を休める意識”です。
 
新田医師は「医学的にスマホ内斜視という言葉はないが、今後、対応などが定まっていくだろう」と話しています。

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