『日韓ポピュラー音楽史』

世界の音楽市場をアルバム売り上げに絞ってみると、日韓のミュージシャンが順位表の上位に食い込む。背景には、アルバムの購入を通じてアイドルを応援する日韓特有の文化があるそうだ。

「近隣国同士の地理的・歴史的経験はその想像力の源となる。ポピュラー音楽の世界も例外ではない」。こんな序論で始まる本書は、日韓国交正常化から現在まで、ポピュラー音楽を巡る日韓関係史をたどる。かつての「倭色(日本的なもの)禁止」や、韓国の男性グループが着用した「原爆Tシャツ」を巡る騒動など社会情勢も盛り込まれ、読み応えがある。(慶應義塾大学出版会・2750円)

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