東北新幹線・水沢江刺駅から北へ約2キロ、県道251号線沿いにある産直「江刺ふるさと市場」には新鮮な野菜や果物が揃う。

産直「江刺ふるさと市場」の新館は花や果物が中心で、中に入るとリンゴの甘い香りが漂う。

江刺ふるさと市場施設長 佐賀健也さん
「『サンふじ』が11月中旬以降たくさん出てきますので、そうするとさらに香りがどんどんしてきます」

寒暖の差が大きい江刺はリンゴの栽培に適していると言われ、産直には丹精込めて作られた「江刺りんご」が並ぶ。

江刺ふるさと市場施設長 佐賀健也さん
「お気に入りの生産者の方を見つけてもらうのも一つの楽しみなのかなと」

手間をかけ愛情を込めてリンゴを育てている生産者。今回は江刺ならではの品種を育てているという小澤正直さんの畑へ。

おざ正りんご園 小澤正直さん
「間もなく収穫になる『奥州ロマン』です」

地域オリジナルのリンゴ品種「奥州ロマン」は「シナノゴールド」に「つがる」を交配し育成し2016年に品種登録された。

おざ正りんご園 小澤正直さん
「(奥州ロマンは)酸味が全くなくて甘さも蜂蜜みたいな独特の甘さ」

生産者それぞれにリンゴへの思い入れがあり、小澤さんは収穫時期に気を付けている。

おざ正りんご園 小澤正直さん
「早採りは避けて、完熟を目指して収穫するようには心がけている」

収穫時期と言えば「江刺ふるさと市場」にはこんな果物もある。

江刺ふるさと市場施設長 佐賀健也さん
「こちら江刺で作っているレモンです。東北でレモンを作っている農家さんは非常に珍しいと思う」

レモンやオレンジなどの栽培は、広島や愛媛など西日本がほとんどだ。

江刺ふるさと市場施設長 佐賀健也さん
「元々、花農家さんだが、柑橘系は栽培することを憧れとしていた。木を植え始めておととしあたりから販売を開始したと」

需要の高まりからか、国産レモンの生産量は増えているという。

江刺ふるさと市場施設長 佐賀健也さん
「ちょうどいい酸味と皮の薄さ、例えば今の時期ですとサンマにかけて食べるとか」

来店客
「皮まで食べました。そんな酸っぱみも無くておいしかった」
「国産のレモンてなかなかないので(これなら)お菓子とかに使えるからいいよね」

新たな取り組みがある一方、100年以上守り続けてきたものもある。
「江刺金札米」は、農薬を減らすなど独自の基準で栽培しているこだわりのブランド米だ。

江刺ふるさと市場施設長 佐賀健也さん
「粒立ちがよくて、食べると”うまみ”を感じることができる」

この「江刺金札米」を味わえるのが、市場内にある食堂「お食事処ふるさと」で、名物は「びっくり穴子天丼」だ。肉厚の穴子にサクサクの衣で甘じょっぱいタレも、ごはんによく合う。

「江刺ふるさと市場」には驚きや発見がある。

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