囲碁十段戦第5局で井山裕太王座(右)と芝野虎丸十段の対局が始まった=30日午前、東京都千代田区の日本棋院(斉藤佳憲撮影)

産経新聞社主催の囲碁タイトル戦「大和ハウス杯 第62期十段戦五番勝負」の最終第5局が30日午前10時から、東京都千代田区の日本棋院東京本院で始まった。

十段位初防衛がかかる芝野虎丸十段(24)=名人=に、6期ぶりの返り咲きを目指す井山裕太王座(34)=碁聖=が挑む今シリーズは、互いに白(後)番で勝ち星を挙げる一進一退の攻防が続いている。

立会人の片岡聡九段が「時間になりましたので握ってください」と告げ、握って芝野十段の先(黒)番に。芝野十段は一呼吸を置いてから右上隅小目に着手。互いに四隅を占めあった後、右上で早くも見慣れない形の攻防が始まった。

第1局(2月27日)は芝野十段が地合で大差をつけ先勝。続く第2局(3月25日)は、井山王座が厳しいコウ争いの仕掛けから取り返す。第3局(4月4日)は中央で黒石を抜いた芝野十段が制したが、第4局(同15日)は井山王座が黒石の薄みを突く妙手で2勝2敗のタイに戻している。

持ち時間は各3時間の1日打ち切り制。30日夜までに決着する見込み。

「大和ハウス杯 第62期十段戦五番勝負」の棋譜進行を中継し、対局動画を配信しています。

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