大手アウトドアメーカーの「スノーピーク」が、宮崎県で初めてとなる直営キャンプフィールド「スノーピーク都城キャンプフィールド」をオープン。短時間で通過されていた昔ながらの景勝地が、雄大な自然を存分に生かした“滞在型”の観光施設に生まれ変わった。
“滞在型”の観光施設へリニューアル
鹿児島と宮崎県の県境にある、関之尾(せきのお)公園。人気の観光スポットだが、滝を見た観光客がすぐに帰ってしまうという課題があった。滞在時間を延ばし、観光地としての価値を上げるため、都城市は総事業費約20億7000万円をかけて関之尾公園を整備した。
この記事の画像(9枚)その指定管理者に選ばれたのが、大手アウトドアメーカーの「スノーピーク」。スノーピークは、高品質なキャンプ用品が支持され、「スノーピーカー」と呼ばれる熱狂的ファンもいる人気のメーカーだ。
都城市の関之尾公園は、日本の滝100選にも選ばれている幅40メートル、高さ17メートルの「関之尾滝」や、火山の噴火によってできた甌穴(おうけつ)群など雄大な自然が楽しめるスポットだ。スノーピークがリニューアルを手がけ、4月27日にオープンを果たした。
都城市観光スポーツPR部・原口文代部長:
少しでも滞在時間を長く、宿泊の目的で関之尾公園に来ていただくことを狙いリニューアルした。
リニューアルオープンの記念式典には、都城市や関連企業などから約60人が出席。池田宜永市長が「都城市の宝を次の世代により良いかたちで引き継ぎ、地域を活性化させたい」とあいさつした。
隈研吾さんとスノーピークが共同開発
関之尾公園内にオープンした「スノーピーク都城キャンプフィールド」。直営のキャンプフィールドは全国で11番目、県内では初めてだ。
Snow Peak都城キャンプフィールド・田中芳正店長:
本当に自然豊かで景観もダイナミックで、こういった稀有な場所を有するキャンプフィールドは全国を見てもなかなかない場所だと思っている。自然と触れ合えるような施設を作りたい。ひいては全国に都城という場所自体が発信できる施設になれば。
キャンプフィールドには、滝を眺めながらキャンプを満喫できる場所など合わせて100のテントサイトがある。温水を使用できる炊事棟や24時間利用可能なシャワールームも備えられているほか、キャンプに必要な道具一式の貸し出しを受けることもできる。また、アウトドア初心者でも安心して楽しめる2階建てのコテージも設置されている。
そして、「住箱」というモバイルハウスもある。世界的な建築家、隈研吾さんとスノーピークが共同開発したものだ。シンプルな作りの室内に大きな窓で、より自然との距離を近く感じられる作りになっている。
公園内には、県内初出店となるスノーピークの直営店や都城のお肉を使ったレストラン、素材にこだわったドーナツが魅力のカフェもあり、宿泊者以外も食事や買い物を楽しむことができる。
都城市観光スポーツPR部・原口文代部長:
都城市民の皆さんには、誇れる場所として、癒される場所として来ていただきたい。市外の方からは、ここを都城に来る目的地として来ていただけるような場所になってほしい。
都城市では年間約19万人の来場を見込む。「日本の滝100選」の関之尾の滝や国の天然記念物の甌穴群とともにキャンプの魅力を発信する。
(テレビ宮崎)
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