ビワやナシなどの果実に被害を与える果樹カメムシ類が千葉県内全域で大量発生しているとして、県は病害虫発生予察注意報を出し、農家に注意を呼びかけている。発令は10日付。今季は全国的に大量発生しているが、県が果樹カメムシ類の注意報を出すのは2014年以来10年ぶり。
県によると、果樹カメムシ類は主にチャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシの3種。県は県内10地点に調査用のわなを仕掛けており、チャバネアオカメムシは4月、1日当たり4・4匹(平年値0・6匹)捕らえ、過去10年で最多だった。
特に南房総地域の3地点での増加が目立ち、館山市の1地点のわなではチャバネアオカメムシが4月、1日当たり20・9匹に上ったという。
県内では南房総地域を中心にビワの生産が盛んで、5月下旬から6月にかけて収穫期を迎える。果樹カメムシ類がビワの汁を吸うと表面が凹凸になり、品質が著しく低下するといい、県は農家に果樹園内のこまめな見回りや、飛来を確認した際は早急に薬剤で防除をするよう呼びかけている。【松尾知典】
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