早稲田大学の入試会場で、受験生が眼鏡型カメラ「スマートグラス」で試験問題を撮影し、流出させていたことがわかった。

捜査関係者によると、2024年2月、早稲田大学創造理工学部を受験していた当時高校3年生の男(18)が、化学などの試験問題を、眼鏡型の通信機器「スマートグラス」で撮影したという。

男は、撮影した試験問題を「スマートグラス」からスマホに送信し、X(旧ツイッター)に流出させ、外部の複数の人物から寄せられた解答をもとに答案用紙に記入していた。

男は、「共通テストの結果が悪く不安だった」と話しているという。
警視庁は、偽計業務妨害の疑いで男を書類送検する方針。

このニュースについて、木村拓也キャスターがくわしくお伝えする。

「スマートグラス」には、さまざまな種類があるが、今回は眼鏡型の機器でカメラがついているもの。
スマートグラスで問題用紙をカメラで撮影し、無線機能で手元にあるスマートフォンに問題用紙の画像を転送。
Xで複数人が見られるようにして解答を求め、偽計業務妨害で書類送検された。

解答を求められた側の1人が不正に気づいて、早稲田大学に情報提供し、流出が発覚したという。

男は回答を求め、その回答をもとに記入をしたが、不合格だった。
本人は、「共通テストの結果が悪くて希望の国公立大学に落ちた。ほかの大学にも落ちることが不安で不正を思いつきました」と話しているという。

過去にもこういったケースがあり、2022年の大学入学共通テストで同様のことがあった。
結果、この時は2人書類送検されている。

問題を動画で撮影して仲介役に送り、この仲介役が複数人に回答を求めていたということで、問題を動画撮影した人はもちろん、仲介役の人も「共謀」ということで書類送検された。

では、今回はどうなのか。

受験生と共謀して解答していれば偽計業務妨害となるが、今回の場合は「事情を知らない第三者」が解答していることにあたり、受験生との共謀はないため、罪に問われないという見方がある。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。