「紀州のドンファン」と呼ばれた和歌山県の資産家の男性が殺害された事件で、元妻が逮捕されてから3年が経ちました。
その元妻が事件前に別の男性から金をだまし取った詐欺罪での裁判が行なわれています。

■現金2980万円をだまし取った罪

須藤早貴被告(28)は2015年から翌年にかけ、当時61歳の男性から海外留学費用などとうそをついて、現金あわせておよそ2980万円をだまし取った罪に問われています。

初公判で須藤被告は起訴内容について、「私が金を受け取ったことは事実。うそもつきましたが、それを分かった上で彼は私の体をもてあそぶために払ったと思っています」と話し、詐欺罪は成立しないと主張していました。

17日は証人尋問が行われる予定です。

■事件の2年後 資産家の夫を殺害した罪で起訴

須藤被告はこの事件の2年後に和歌山県田辺市の自宅で夫だった資産家の野崎幸助さん(当時77)に覚醒剤を摂取させて、殺害した殺人などの罪でも起訴されていますが、裁判の見通しは立っていません。

「紀州のドン・ファン」と呼ばれた野崎さんは2018年に55歳年下の須藤被告と結婚、金融業などを営み、総資産は50億円とも言われていました。

須藤被告は野崎さんとは別の男性から金をだまし取った詐欺事件の当時19歳でしたが、社会的関心の高い殺人事件の被告人として、すでに実名報道されていることなどから、実名で報道します。

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