大阪ガスが設置したメタネーションの実証設備の全景=大阪市此花区で2024年5月17日午前11時28分、妹尾直道撮影

 大阪ガスは17日、生ごみ由来のバイオガスから都市ガスの主成分であるメタンを合成する実証設備を報道関係者に公開した。設備は8月以降に大阪・関西万博の会場予定地の夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)に移設され、会期中に排出された生ごみからメタンを造り、各国の要人を迎える迎賓館での調理などに活用する。

 二酸化炭素(CO2)を含むバイオガスを再生可能エネルギー由来の水素と合成させ、メタンを造る技術は「バイオメタネーション」と呼ばれる。この技術を万博会期中に使い、一般家庭170軒分の使用量に相当する毎時7立方メートルのメタンを製造する計画だ。

 公開された設備は大阪広域環境施設組合舞洲(まいしま)工場(大阪市此花区)にあり、3月に完成。既にスーパーマーケットから出た生ごみを使ったメタン合成の実証実験を実施している。大ガスの後藤暢茂常務執行役員は「生ごみという身近で未利用のバイオマス資源を活用する意義は大きい。これをきっかけに規模を拡大させ、社会に展開していきたい」と述べた。【妹尾直道】

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