米国の臨界前核実験を受け、広島や長崎の被爆地から憤りの声が相次いだ。
広島県原爆被害者団体協議会(県被団協)などのメンバーは18日午後、原爆慰霊碑(広島市中区)の前に座り込み、「断固抗議」と書かれた横断幕を掲げた。
1年前の5月19日に被爆地・広島で開幕したG7サミットで、各国首脳はそろって慰霊碑への献花や被爆者との対話に臨み、核軍縮に向けた主要7カ国の首脳文書「広島ビジョン」を出した。県被団協の佐久間邦彦理事長(79)は「首脳声明の約束が守られず怒っている。私たちはくじけない」と訴えた。
県や広島市、県内の被爆者団体は、バイデン米大統領宛てに抗議声明を送った。
長崎原爆被災者協議会の田中重光会長(83)は「本当にけしからんことで、憤りを感じている。『核兵器と人間は共存できない。核戦争は人類を滅亡させる』とずっと訴えているのに、聞き入れてもらえないのは非常に残念だ」と批判した。【武市智菜実、尾形有菜】
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