栃木県那須町で全身を焼かれた夫婦の遺体が見つかった事件で、警視庁と栃木県警の合同捜査本部は21日、実行役とみられる若山耀人(きらと)容疑者(20)と姜光紀(カン・グァンギ)容疑者(20)を夫婦への殺人容疑で再逮捕した。

両容疑者の再逮捕容疑は、4月15日深夜から同16日未明にかけて、東京都品川区にある空き家のガレージで会社役員の宝島龍太郎さん(55)と妻の幸子さん(56)の頸(けい)部を絞めつけるなどして殺害した疑い。捜査本部は2人の認否を明らかにしていない。

宝島さん夫婦の遺体は同16日朝、那須町の山中の河川敷で焼損した状態で見つかった。捜査本部はこれまで6人を死体損壊容疑などで逮捕し、若山、姜両容疑者の再逮捕で殺人容疑での立件は計4人となる。宝島さん夫婦の長女と内縁関係にあり事件を主導したとみられる関根誠端(せいは)容疑者(32)ら残る2人についても同容疑での立件を視野に捜査する。

捜査関係者によると、若山、姜両容疑者は手配役の平山綾拳容疑者(25)の知人で、4月上旬ごろに同容疑者から夫婦の殺害と遺体の処理を頼まれた。同容疑者から夫婦の外見の特徴や空き家に滞在していることを伝えられ、遺体は栃木県の山中で燃やすように指示されたという。

若山、姜両容疑者は事件発覚前日の4月15日、平山容疑者から車を借りて夫婦が殺害された空き家に向かったことが確認されている。車内からは凶器とみられる電気コードや幸子さんの血がついたハンマーなどが見つかった。

若山、姜両容疑者は事件後に平山容疑者から報酬として約500万円を受け取ったとみられる。捜査本部は2人が報酬目的で事件に関与したとみて詳しい経緯を調べる。

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