最大の見せ場、四条河原町で行われた長刀鉾の「辻回し」=京都市下京区で2019年7月17日午前9時50分、川平愛撮影

 祇園祭山鉾(やまほこ)連合会(京都市中京区)は21日、インターネットで寄付を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。寄付者には、山鉾の辻廻(つじまわ)しをビル3階の高さから眺められる特別観覧席(15万円)や、厄よけのちまきなどの返礼品を用意している。7月19日まで。

 連合会によると、祭全体にかかる費用は3000万~4000万円ほど。CFで寄せられる金額は年々減少している一方、雑踏警備のほか、熱中症対策として今年から救急救命士を配置するため、経費は上昇傾向にあるという。

 CFは2017年に始まり、前回23年は938人から1593万5000円が寄せられ、今年は前回を上回る1600万円を目標にしている。

 特別観覧席があるのは、河原町御池交差点に面したビル「QUESTION」の3階にある吹き抜けの部屋。祭が最も盛り上がる「辻廻し」がよく見えるよう、山鉾の高さに合わせて設計され、全面ガラス張り。定員は先祭(さきまつり)、後祭(あとまつり)とも25組50人で、寄付者は1人を同伴できる。会場では山鉾を飾る懸装(けそう)品を展示するほか、辻廻し終了後は同ビル8階に移動し、旬の魚・ハモを使った京料理や地酒を楽しめるランチビュッフェも催される。

 連合会の木村幾次郎理事長は「屋内の特別観覧席は冷房が効いており、心地よく祭を見られる。多くの人が安心・安全に祭を楽しめるよう、支援を賜りたい」と呼びかけた。詳細はCFサイト「マクアケ」で。【中島怜子】

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