いわゆる袴田事件の静岡地裁で行われたやり直しの裁判で、22日午後、検察側が死刑を求刑した。

ここからはフジテレビ・平松秀敏報道局編集長が解説します。

ーー捜査機関が証拠をねつ造した可能性が高いにもかかわらず、なぜ、再び死刑を求刑したのだろうか?

2023年3月に東京高裁は、無罪を言い渡すべき新たな証拠が明らかになったとして、裁判のやり直しを決めた。

それと同時に、5点の衣類について「捜査機関側がねつ造した可能性が極めて高い」と言及したが、逆に、具体的にねつ造の証拠があるかというとあるわけではない。

そうなると、検察側はそんな決定というのは受け入れられないので、今回、死刑を求刑せざるを得なかったという側面はあると思う。

ーー今回で15回目のすべての審理が終了する予定だということだが、今後、裁判の判決はどうなっていくのだろうか?

おそらく年内、夏ぐらいには言い渡される可能性があるが、これまでの再審公判を見てみると、やっぱり今回、袴田さんにも無罪が言い渡される可能性というのは高いと思う。

仮に、無罪だとしたら真犯人はどこにいるのか。
その真犯人というのが逃げ得になってしまうので、そうなると袴田事件というものに膨大な時間と労力を費やしてきた検察・裁判所の罪というのは、かなり重いと思う。

逮捕から58年。
判決の言い渡しは夏ごろになる見通しだという。

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