一般の人が刑事裁判の審理に参加する裁判員制度が始まって5月21日で15年となりました。仙台地方裁判所は、22日、裁判員経験者と裁判官などによる意見交換会を開きました。

意見交換会は仙台地裁の法廷で行われ、裁判員経験者3人、裁判官、検察官などが参加しました。2009年に、刑事裁判に幅広い市民感覚を取り入れるために始まった裁判員制度。実際に裁判員を経験した人からはさまざな思いが語られました。

裁判員経験者 現住建造物等放火事件を担当
「私でよいのかという不安の方が大きくて、参加して人を裁くことの重大さを、裁判員裁判を通して身に染みて感じました」

裁判員経験者 強盗致傷等の事件を担当
「罪を犯してしまう背景とか、事情とかに気付くことが大事なのでは。社会全体が良くなっていく一つのとっかかりというか、きっかけを作ることができる制度なんじゃないかなと参加して思いました」

仙台地裁では、こうした意見交換会を今後も続けていきたいとしています。

幅広い市民感覚を取り入れるために始まった裁判員制度ですが、仙台地裁では、これまでに、1200人以上が裁判員を務めてきました。

2010年には仙台地裁で裁判員裁判員で審理された少年事件で、初めて、死刑判決が言い渡されました。

最高裁判所が行ったアンケート調査では、ごらんのように裁判員経験者の9割以上が「よい経験」と評価した一方、仙台地裁の去年の裁判員の辞退率は7割を超えました。全国的にも6割以上と高止まりが続いています。

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