軽乗用車(左)とワンボックスカーが衝突した現場=神戸市中央区の神戸元町商店街で2024年3月14日午前0時14分、山本康介撮影

 神戸市中央区の神戸元町商店街で3月、男性(87)=同市東灘区=が運転する軽乗用車が猛スピードでワゴン車と衝突し3人が死傷した事故で、男性の血液から基準値の約2倍のアルコールが検出されていたことが28日、捜査関係者への取材で判明した。兵庫県警生田署は自動車運転処罰法違反(過失致死傷)などの疑いで調べている。

 捜査関係者によると、男性の自宅から事故前に飲んだとみられる開封された紙パックの日本酒などが押収された。男性は「はっきり覚えていないが、ご飯を食べるとき、流し込むために酒を飲んだかもしれない」と説明したという。事故直後は「車が暴走した」と話していたが、その後の捜査で「ブレーキを踏むつもりが、間違えてアクセルを踏んだと思う」と説明したという。

 事故は3月13日午後10時20分ごろ、同市中央区元町通3の商店街アーケード内で発生。男性は骨折の重傷、助手席にいた妻の大森杉子さん(82)が死亡した。ワゴン車の運転手(27)は軽傷。現場は歩行者専用道路で、歩行者にけがはなかった。

 署は危険運転致死傷容疑の適用も視野に捜査している。【澤俊太郎】

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