埼玉・川口市の路上で29日夜、停車したタクシーの車内で、72歳の男性運転手が、後部座席の男に拳銃のようなもので腹部を撃たれる強盗事件が発生した。

防犯カメラには、事件直前に現場近くを走るタクシーの様子と、発砲音とみられる乾いた音が記録されていた。

防犯カメラに映っていたのは画面奥、脇道から現れたタクシーで、右折してきた車両の後部座席に、男とみられる人物が乗っているのがわかる。その後、タクシーは通りを直進し、再び右折。
発砲とみられる音がしたのは、この約40秒後のことだった。

警察に通報があったのは、29日午後11時40分ごろ。
「運転手が出血している」「拳銃で撃たれたと言っている」との通報を受け、現場に警察官が駆けつけると、運転手が腹部から血を流していた。
病院へ搬送される時、意識はあり、会話ができる状態だったという。

タクシーという密室で事件が起きるまで、何があったのだろうか。

これまでの調べでは、男は客として、東京・北区の赤羽駅周辺で乗り込み、現場近くに行くよう指示していたという。そして、タクシーから降りる際に「金を出せ」などと要求し、後部座席から運転席に向けて発砲したとみられている。

逃げた男は年齢50代から60代。黒い帽子をかぶり、黒い半袖シャツに長ズボンをはいていたという。男は30日午後5時現在も逃走している。

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