記者会見する東京私大教連の浜岡剛・中央執行委員長(中央)ら(5日、東京都千代田区)

首都圏の私立大に2023年度入学した下宿生の受験費用や敷金・礼金、生活用品費などを含めた初期費用が230万2181円で過去最高だったことが5日、東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)の調査で分かった。22年度から4万6801円(約2%)増えた。

物価高の影響で、パソコンや家具など生活用品費は前年度比14%増の36万3800円に上った。文部科学省のデータに基づく初年度納付金は136万5281円で過去最高額となった。

他方で受験費用は25万3800円で1万1500円減少した。東京私大教連は受験の回数を減らしたり、自宅から近い大学を選んだりして出費を抑えたとみている。

自宅から通学する新入生の初期費用も162万3181円で過去最高を更新した。

下宿生への仕送り(6月以降)は月額8万9300円だった。過去最低だった20年度より6900円増加したが、ピーク時の1994年度から約3割少ない水準にとどまる。

東京私大教連の担当者は「24年度から多子世帯や理工農系学生への経済的支援が拡充されるが、影響は限定的だ。対象のさらなる拡大や奨学金の充実が必要だ」と話している。

調査は23年5〜7月に実施。栃木、埼玉、東京、神奈川の4都県にある13の私立大学と短期大学に入学した新入生の保護者3905人から有効な回答を得た。

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