鹿児島県警の元幹部による情報漏えい事件の続報です。

まずこれまでの一連の流れを振り返ります。

今回の事件では、県警の前生活安全部長の本田尚志容疑者が、退職後の2024年3月に、北海道の記者に文書を漏えいした疑いで逮捕されました。

関係者によりますと、その文書には、前の刑事部長が警察官の盗撮事件を静観するよう指示したという趣旨の記載があったということなんです。

ところが、逮捕後の6月5日に開かれた勾留理由開示請求で、内部の不祥事を隠ぺいしたと名指ししたのは、前の刑事部長ではなく、県警のトップ野川明輝本部長でした。

名前が挙がった野川本部長は、7日にこの告発を全面否定し、前の刑事部長も8日に県警を通じて「事件を全く知らない」と、コメントを発表しました。

ではなぜ、本田容疑者は異なる告発をしたのか。
10日、弁護士を通じてコメントが発表されました。

警察の内部情報を第三者に漏らした疑いで逮捕された、県警の元幹部本田尚志容疑者は、野川明輝本部長が事件の隠ぺいを図ったと告発しています。

一方で、本田容疑者が記者に郵送した文書には、野川本部長ではなく、前の刑事部長が名指しされていて、このことについて、本田容疑者は10日、弁護士を通じてコメントを発表しました。

その中で本田容疑者は「本部長の隠ぺいを知っているのは、ごく少数の人間。記者が本部長に取材すると、書面を送ったのが自分と分かってしまうかもしれないと思い、野川本部長ではなく、前の刑事部長に変えた」としています。

その上で「書類を送った記者が警察内部の事情に詳しい人に取材してくれれば、隠ぺいを指示したのは刑事部長ではなく、本部長であることは分かってくれるだろうと思った」としました。

また、前の刑事部長を選んだことについては「本部長でなければ誰でもよかった。申し訳ないと思っている」と話しています。

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