大分県日田市の商業施設「イオン日田店」で日野初美さん(84)=同市=が刃物で刺されて殺害された事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された同市の職業不詳、白土正博容疑者(55)が普段から近隣住民への「つきまとい」などの問題行動を繰り返し、地域でのトラブルが絶えなかったことが関係者への取材で判明した。県警は11日、白土容疑者の自宅を捜索し、日野さんとの接点などを慎重に捜査している。
事件は10日午前11時25分ごろに発生。日野さんは首のあたりを刃物で刺され、1階のエスカレーターの上り口付近で倒れており、搬送先の病院で死亡が確認された。県警は現場で血の付いた服を着た白土容疑者を逮捕した。県警は11日に遺体を司法解剖し、死因は失血死と明らかにした。
白土容疑者と同じ地域の住人らによると、白土容疑者が自転車に乗って自宅周辺をうろつく姿がよく目撃されていた。不審者として警察に通報されたこともあったという。近隣住民の70代の男性は「車を運転していると、白土容疑者が自転車で付いてきた」と説明。過去には白土容疑者が自宅から突然飛び出し、男性の運転する車にぶつかろうとしたこともあったという。男性は身の危険を感じ、警察に相談したが「事件性がない」と回答されたという。
同じく近隣住民の70代の女性は「(白土容疑者が)他人の家をのぞいていたのをよく見た。怖かった」と話した。【山口泰輝】
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