一部で深刻となっているダムの渇水について、農業への影響が懸念されるなか、国や岩手県などによる会議が6月19日に盛岡市で開かれ、状況を注視していくことを申し合わせました。
国や県などで構成する北上川上流渇水情報連絡会では、県内で渇水の影響が見られることを受けて19日、5年ぶりに臨時の会議を開きました。
このなかで、県内に12ある農業用ダムの現状が報告されました。
それによりますと、冬の雪と4月以降の雨が少ない影響で、6月1日時点のダムの平均貯水率は平年の8割ほどに留まり、農業用水に影響が出ているということです。
このうち渇水が最も深刻となっているのが、4200ヘクタールあまりの田んぼに水を供給している花巻市の「豊沢ダム」です。
豊沢川土地改良区によると、19日午前9時時点の貯水率は10%。
これはダムが完成した1961年以降、6月中旬としては最も低い貯水率で、下流では地域を区切って順番に水を送るなどの対策でしのいできました。
岩手河川国道事務所 木村博英事業対策官
「一部地域では非常に厳しい状況になっている。そういった地域では、引き続き節水に努めていただく」
会議では、今後田んぼを乾かす中干しの時期を越えると穂が出る時期に向け再び水が必要になることから、梅雨時期の降水状況などを注視していくことを確認していました。
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