優秀な人材を確保しようと、島根県益田市は2024年度実施の職員採用試験から「大学推薦選考」を導入する。第1弾として、地域の活性化などについて同市と連携協定を締結している大正大(東京)と推薦の覚書を締結。来年度以降、ほかの大学・高専にも広げたい考えだ。同市人事課は「全国的に珍しい取り組みではないか」としている。
同課によると、職員採用試験の受験者は、13年度には130人(合格者16人)いたが、その後は減少傾向で、23年度は45人(合格者12人)にとどまった。このため、市政に必要な職員数を確保するため、大学推薦枠を設けることにした。
推薦の定員は1大学(高専)当たり原則1人。学内推薦を受けた学生は1次試験が免除され、2次面接のみとなる。大正大は、地域創生を学ぶ学生が市内の町づくり団体などで2~3週間の実習をしており、今年1月に推薦選考の覚書を交わした。
市は今後、同じように連携協定を結んでいる島根大、島根県立大、松江工業高等専門学校、美作大(岡山)とも推薦選考の覚書を交わすことを目指す。山本浩章市長は「(推薦選考について)大学に声を掛けていきたい」と話している。【村瀬達男】
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