三笠宮家の彬子さまが発起人代表を務められている、能登半島地震で被災した漆文化を守るためのフラウドファンディングが、募集開始から2日目の21日正午時点で目標金額の400万円を超える465万7000円に達した。
募集に応じたサポーターの数は222人に上る。次の目標金額は1000万円。
このクラファンは、1月1日に発生した能登半島地震で危機に陥った輪島を中心とする漆工芸に関わる人たちの支援と、「漆」をテーマにした新作の能を上演するための資金を募るためのもの。6月19日から「能登半島地震復興祈念『漆能』プロジェクト」と題してスタートしていた。
発起人代表である彬子さまは、「日本の伝統文化が生き続けることができる土壌を形成したい」との自らの思いに共鳴した人たちと「心游舎」という団体を設立し、総裁を務められている。
彬子さまは今回のクラウドファンディングについて、「日本の漆芸を取り巻く環境は今、非常に大きな危機に瀕しています。能登半島地震以前から深刻化していた技や文化の継承の問題は、地震によって、いまだ被害の全貌さえ見えないほどのダメージを受けてしまいました」と現状について記された。
その上で、「私たちはかねてより、『漆』をテーマにした新作の『能』の制作、および、上演を企画してきました。その目的は、能登半島の漆芸文化を『記憶』と『技』の両面で次の世代へ継承することにあります。『源氏物語』や和歌が、能の台本である『謡(うたい)』に収録されることによって長く継承されてきたように、能登半島の漆芸文化を『能』にすることによって、後世にまで『記憶』として伝えたい。また、関連する漆芸作品の制作を通して、苦境に立つ漆芸職人たちを直接的に支援したいと考えています」とクラウドファンディングを立ち上げた理由を説明された。
寄付者には彬子さまからの感謝のメッセージや、若手の漆芸職人による作品などが送られるコースがある。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。