「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の男性が、全財産を和歌山・田辺市に寄付するとした遺言書が、無効だと親族らが訴えた裁判で、和歌山地方裁判所は親族の訴えを退けた。
訴えを起こしていたのは、「紀州のドン・ファン」と呼ばれた田辺市の資産家・野崎幸助(当時77)さんの兄(86)ら親族4人。
野崎さんは2018年、急性覚醒剤中毒で死亡し、元妻の須藤早貴(28)被告が野崎さんを殺害した罪などで起訴されている。
野崎さんは13億円以上の遺産を「全て田辺市に寄付する」という遺言書を残していたが、親族らは、「遺言書が偽造された可能性が高く無効だ」と訴え、「市に寄付する動機が見当たらない」などと主張していたが、和歌山地裁は親族らの訴えをいずれも棄却した。
田辺市は判決後の会見で、「ほっとしているというのが率直な感想」「市民の方に返すことにできるような行政活動に使っていく」としている。
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