阪神大震災(1995年)の犠牲者の鎮魂と復興を願う光の祭典「神戸ルミナリエ」について、発生30年となる2025年は1月24日から10日間の日程で開催する方針であることが主催者側への取材で明らかになった。神戸市などでつくる組織委員会の会合が24日にあり、承認されれば正式に決まる。
ルミナリエは95年から毎年12月に開かれてきた。新型コロナウイルス禍で20年から3回連続で規模を縮小した代替イベントとして実施。鎮魂の意味合いを強めるため、23年度は初めて12月から1月にスライドして開催。震災発生日に近い24年1月19日から10日にわたって開かれた。
組織委は、震災30年以降を見据えた持続可能な開催方法を模索するため、検証チームを設置。来場者らへのアンケート結果から、1月開催は好評だったとする検証結果を公表した。開催エリアの三宮地区では再開発工事が進んでおり、今年のように会場を東遊園地と海沿いのメリケンパークに分散させるかは未定という。
来年の日程が正式決定すれば、震災の起きた17日から1週間後に始まることになる。犠牲者を追悼する「1・17のつどい」の実行委員長で、NPO法人「阪神淡路大震災1・17希望の灯(あか)り」の藤本真一代表理事(40)は「前年よりも後にずれて17日から遠ざけると、鎮魂の意味合いが薄れ、1月開催の本来の趣旨と食い違ってくるのではないか」と指摘している。【山本康介】
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