わなを仕掛けて捕獲した猫6匹を川に沈めて殺したなどとして、福岡県警は24日、同県行橋市の農業の男性(66)を動物愛護法違反(愛護動物の殺傷)容疑などで福岡地検行橋支部に書類送検し、捜査を終結した。男性は容疑を認め「2年間で猫やアライグマを60匹ぐらい殺した。ふん尿や悪臭、農作物被害に困っていた」と供述しているという。
書類送検容疑は3月4~19日、行橋市の祓川(はらいがわ)で箱わな(高さ32センチ、幅26センチ、奥行き81センチ)に入った猫計6匹をそのまま川の中に沈め、窒息死させたなどとしている。
県警生活経済課によると、箱わなは中にえさが仕掛けられ、動物が中に入って床の板を踏むと扉が閉まる仕組み。調べに対し、男性は自宅に併設した倉庫やビニールハウスにキャットフードを入れた箱わなを複数設置し、かかった猫やアライグマを車で運搬したと説明。川に沈めてから数時間以上過ぎた後にわなを引き上げ、死骸を周辺に捨てていたという。
県京築保健福祉環境事務所から2月14日、県警に「祓川に複数の小動物の死骸がある」と通報があり、発覚した。3月下旬までに現場で猫31匹、アライグマ3匹、イタチ2匹の死骸が見つかった。
付近の防犯カメラ映像などを捜査していた県警は5月21日、男性をアライグマや猫の死骸を捨てたとする廃棄物処理法違反(不法投棄)容疑で逮捕。男性はその後に釈放され、県警が任意で捜査を続けていた。【佐藤緑平、井土映美】
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