SNS上で投資の専門家を名乗り架空の投資話を持ちかけて現金をだまし取ったとして、警視庁捜査2課などは26日、職業不詳の鷹野由美子容疑者(57)=東京都台東区=ら男女5人を詐欺容疑で逮捕した。同課によると、5人は口座に振り込ませた現金を引き出す「出し子」のグループ。SNS型投資詐欺を巡る組織の摘発は全国初とみられる。

同課は5人が2022年9月〜23年9月、同様の手口で9都府県に住む30〜60代の男女14人から少なくとも計約5億1千万円をだまし取ったとみている。5人の中には中国籍の容疑者もおり、組織の統括役が海外にいる可能性もあるとして実態解明を進める。

5人の逮捕容疑は23年1〜5月ごろ、SNSを通じて株式投資やFXといった架空の投資話を持ちかけ利益が出ると信じ込ませ、30〜60代の男女3人から計約2550万円をだまし取った疑い。同課は5人の認否を明らかにしていない。

同課によると、被害者らはSNS上の広告へのアクセスなどをきっかけにグループチャットに参加。証券会社のアナリストなどを名乗る人物から投資アプリのインストールを指示された。

指定の銀行口座に入金すると、アプリ上では運用利益が出たように表示されたという。出金を申し出ると連絡が取れなくなるなどして詐欺と発覚した。

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