松本サリン事件から30年となるのを前に、犠牲者が出た寮跡地に設置した献花台に花を供える田町町会の吉見隆男会長(中央)ら=26日午前、長野県松本市

長野県松本市でオウム真理教が猛毒サリンを噴霧し、8人が犠牲となった1994年6月の松本サリン事件から27日で30年となるのを前に、1人が亡くなった会社寮の跡地にある「田町児童遊園」に26日、地元2町会が献花台を設置した。近隣住民らが花を供え、祈りをささげた。

田町町会の吉見隆男会長(71)は当時、被害が比較的少なかった地域に住んでおり「原因が分からず、不安が大きかった」と振り返った。「事件のことは思い出したくない」と話す一方で、今も現場に来られない遺族がいることを報道で知り、献花台が訪問のきっかけになればと語った。

町会による献花台は初めてで、28日まで置く。吉見さんによると、昨年、公園の砂場に花束があったといい「何もないところに花だけ置くのは寂しい」と設置の理由を話した。〔共同〕

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