去年6月、福岡県水巻町で、女性が殺害され通帳などを奪われた事件で、強盗殺人などの罪に問われている妹の初公判が開かれました。妹は「殺人」や知人との「共謀」を否認しました。

7月5日、福岡地裁小倉支部の法廷に姿を見せた、白髪交じりで黒いジャージ姿の女。強盗殺人などの罪に問われている辻和美被告(52)です。

去年6月、水巻町の町営住宅に住むパート従業員・辻つぐみさん(当時52)が首を絞められるなどして殺害され、通帳などが奪われました。この事件をめぐって去年9月、つぐみさんの妹の辻和美被告が強盗殺人の罪、和美被告の知人の岡村恵美被告(47)が強盗致死の罪で起訴されました。

5日に開かれた辻被告の初公判。裁判長から起訴内容について問われた辻被告は、「岡村さんと『共謀』というのは、ありません」「『殺意をもって』という部分も違います。首も圧迫していません」と、一部を否認しました。

検察側は、和美被告が岡村被告とその家族に約20年間であわせて5800万円余りを送金していた記録を証拠として提出。「2人の共謀による計画的犯行」とした上で、「少なくとも2分から3分間ねじったポリ袋で首を強く圧迫した」「暴行態様も執拗で残虐」「反省も不十分で再犯の恐れが高い」などと主張しました。

一方、弁護側は、和美被告がつぐみさんから金を借りようとした際に怒られたため起きた とっさの犯行だとして、殺意はなく「単独犯での強盗罪」だと主張しています。

今後の裁判には岡村被告も出廷する予定で、判決は8月1日に言い渡されます。

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