大分空港のアクセス向上のため、2024年秋の就航を予定しているホーバークラフト。

5日午後、操縦訓練中に大分市側の発着場で船体の接触事故を起こしたことを受け、運航会社が会見を開き、謝罪しました。原因調査のため、今後1週間程度訓練を中止するとしています。

この事故は5日午後3時前、西大分の発着場で起きました。
ホーバーの2番船「Banri」を使った操縦訓練をしていたところ、駐機場の入り口のスロープに船体が接触しました。けが人はいませんでした。

事故が起きたことを受け、5日夜、運航会社の大分第一ホーバードライブが会見を開き、小田典史社長は「県民の財産であるホーバークラフトを破損させてしまい、誠に申し訳ない」と謝罪しました。

大分第一ホーバードライブによりますと、2番船には事故当時、乗組員3人が乗って、訓練を行っていました。スロープを上ろうとしましたが、潮が引き、海面の水位が低かったため、船体が上りきれずに後ろに下がったということです。その際、船体を右側に動かしたところ、前方がコンクリートに接触し、破損しました。

原因については「操船ミス」としていて、船長が判断を誤ったとしています。

船体の損傷は幅およそ1.8メートル、奥行きおよそ70センチ、高さ30センチほどだということです。

修理は早ければ4日ほどで終わるということですが、損傷が大きければ6週間くらいかかる可能性があるとしています。

また、今後1週間程度をかけて事故原因の究明をし、その間、訓練は中止するということです。

予定している秋の就航への影響について、小田典史社長は「(訓練中に)無事故でいけるとは思っておらず、そこまでのリスクを含めて秋の就航としており、大きな影響は無いと判断している」と話しています。

今回のホーバーの事故を受けて、大分県の佐藤樹一郎知事は「まずは、運航事業者において原因究明及び再発防止策の徹底を図っていただきたい。その上で、安全運航を第一に訓練を重ねて頂くとともに、万全の体制で運航開始の日を迎えられるよう、しっかりと取り組んでいただきたいと考えております」とコメントしています。

ホーバークラフトを巡っては去年11月の訓練開始以降、空港側の発着場でも護岸やフェンスに接触する事故を起こしていて、事故は今回が4度目です。

相次ぐ事故を受け、空港側ではクッション材として土のうを設置する対策が取られていましたが、今回大分市側の発着場で初めて事故が起きました。

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