オンラインで開かれた全国被害弁護団の会議。右奥は新里宏二共同代表(7日、仙台市)=共同

障害を理由に不妊手術を強いた旧優生保護法を違憲とし、国の賠償責任を認めた最高裁判決を受け、全国被害弁護団は7日、解決策を検討する超党派議員連盟に対し、全ての被害者が補償を受けられるよう、新法制定を求める方針を固めた。年内に制定し、相談態勢の整備や、第三者機関による検証を盛り込むよう要請する。

関係者によると、議連側も新法を軸に検討していることが既に判明。9日に議連の総会があり、弁護団も参加予定で、新法に向けた議論が加速する見通しとなった。

7日開かれた弁護団のオンライン会議後、新里宏二共同代表が仙台市内で取材に明らかにした。新里氏は「国が最高裁での敗訴まで粘ったため、6人の原告が亡くなった。早期解決につなげたい」と話した。

弁護団は係争中の訴訟の原告については国との基本合意による解決を、それ以外の被害者については新法制定による解決を目指す。

旧法を巡っては、2019年に被害者に320万円を支払う一時金支給法が議員立法で成立。約2万5千人とされる被害者のうち一時金の支給認定は約1100人にとどまり、被害者が名乗り出やすい仕組み作りが求められている。〔共同〕

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