上質な脂にとろけるような口当たりで人気の中トロや、色鮮やかな本マグロの赤身。

“海のダイヤ”とも呼ばれるクロマグロは、本マグロの名前でも知られ、まさにすしネタの王様です。

回転ずし店の客からは、「おすしといったらやっぱりマグロ。めっちゃおいしかった」と話す声も。

そんなクロマグロをめぐって、新たな動きがありました。
将来的に、今より手が届きやすくなる…かもしれないのです。

10日から北海道で始まったのは、太平洋クロマグロの漁獲枠などについて話し合う国際会議です。

クロマグロはこれまで、乱獲などにより資源量が激減。
そのため現在、日本、韓国、台湾の大型魚の漁獲枠は、全体で年間7609トンと決められています。

しかし、資源管理に取り組んだ結果、水産庁はクロマグロの資源量が順調に回復してきていると指摘しました。

今回の国際会議で、大型のクロマグロの漁獲枠を今の2.3倍に、小型のマグロは1.3倍に拡大する新たな提案をすることになったのです。

回転ずし店の客からは、「各家庭の食卓に並ぶようなら最高ですよ」「(安くなるなら)私たちにとってはうれしいですね」という声が聞かれました。

マグロを扱う回転ずし店「まぐろ問屋三浦三崎港」からも、漁獲枠拡大への期待の声が聞かれました。

まぐろ問屋三浦三崎港・川股竜二大将は、「メリットは、いっぱい捕れればその時はマグロの値段が下がるとは思います。マグロを扱って商売していますから、いい品物が入ってくるとワクワクしてきますね」と話しました。

その一方、川股さんは「あまり乱獲すると、また制限がもっと狭まってしまうおそれがある」と懸念を示し、「よくよく考えてやってほしいなと思います」とコメントしました。

大幅な増枠の提案について、日本の主張は通るのでしょうか?

近畿大学水産研究所の升間主計所長は、「日本だけが主張しても、太平洋は一つのクロマグロ資源なので、日本が提案したからといって即通るということではない。ただし資源が増えているところもあるので、通る可能性もあるかなと思う」と推測しました。

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