恋愛感情を悪用して、マッチングアプリで知り合った男性から現金をだまし取った罪に問われている女の初公判が7月11日、名古屋地裁で開かれました。ホストを指名するために、犯罪に手を染めた過程も明らかにされました。

 名古屋市中区の無職・加藤ありさ被告(22)は2023年、当時66歳の男性に「母がガンで病院に入院していて、入院費などとして200万円を支払う必要がある」などとウソをつき、現金200万円をだまし取った詐欺の罪に問われています。

 11日の初公判で加藤被告は、裁判官から起訴内容について「間違っている点はありますか」と問われると、「いや、間違いないです」と小さな声で答えました。

 その後検察側は、加藤被告が2023年6月に“Mちゃん 師匠”と名乗る人物から『パパ活攻略本』を2万円で購入し、「毎日マメに連絡すること」「金をだまし取るには借金があるとウソをつくこと」などを学んだと指摘しました。

 さらに、“ネオちゃん”と名乗る人物にも9万円を支払い、パパ活に関するマニュアルを受け取り、LINEを通じてアドバイスを受けていたと述べました。

 事件の背景について検察側は、加藤被告は交際相手のホストから『店の売り上げを支えてくれる子を優先したい』と言われていて、「一緒にいるためにはホストクラブで指名してお金を使うしかない」と考え、「パパ活や水商売では足りない」と思い犯罪に手を染めていったとも指摘しました。

 加藤被告の弁護士は取材に対し、「被害弁済をする方向で進めている」と話していて、次の裁判は8月21日に開かれます。

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