夜に幻想的な光を発する昆虫といえばホタルです。

 自然豊かな水辺に生息する生き物ですが、果たして北海道内では、どんな場所で見ることができるんでしょうか。

 光を放つホタル。古くから夏の風物詩の1つですが。

 「(Qほたるは最近見た?)見てないです」

 「(Q生まれてこのかた見たことがない?)たぶんないです」(いずれも札幌市民の小学生)

 「小学校のころだから70年くらい前かしら」(札幌市民80代女性)

 きれいな水辺を好むホタルは、生息地の水質汚染などにより減少しているといわれています。


 日常的になかなか見ることができないホタル。

 「公園の地図なんですけどホタルの小川ですって。いるんですかね」(安野 陽介ディレクター)

 札幌市西区の五天山公園です。

 地図に「ホタルの小川」と記されていました。


 日が暮れた午後8時。小川へ向かってみると。

 「ただの暗い茂みにしか見えないですよ。ああっ!チラチラ光ってますよ。暗視カメラだとわかんないですよね?」(安野ディレクター)
 
 「見えた見えた」(撮影したカメラマン)

 「すごい、これがホタルだ」(安野ディレクター)

 別のカメラで撮影した映像がこちら。光を放つホタルを10匹ほど確認できました。


 札幌市の都心部から西にわずか7キロほど。

 なぜこの公園にホタルがいるのでしょうか?

 「西区ホタルの会」板橋孝司さんに聞きました。

 「ホタルが住めるような小川を造ろうというコンセプトで造った公園なんですよね」(西区ホタルの会 板橋 孝司さん)


 五天山公園が造成されたのが約16年前。

 ホタルの減少を危惧していた西区ホタルの会が水辺を整備し、毎年幼虫を放流。2015年ごろには、自然繁殖ができるようになりました。

 「すごいすごい」「流れ星みたいだね」(札幌市西区の親子)

 ホタルを見た親子も興奮しています。

 「(ホタルは)曇っている、風がない、蒸し暑いというのが活発になりますね。(ピーク時で)大体100匹くらいですかね」

 札幌市でも見ることができたホタル。さらに、こんな町も。

 「見てください、あれ。カントリーサインがホタルですよ」(安野ディレクター)

 人口約2800人、空知地方の沼田町です。

 町役場の時計はホタルをイメージ、町内には「ほたるの里」という広大な敷地があり、ホタルの名がつくキャンプ場に、温泉宿も。

 あんどん祭りが有名ですが、実はホタルの名所でもあるんです。

 「最大で昨年でいうと、1400匹ほど飛んでいた」(沼田町観光協会 高橋光一さん)

 1990年ごろ、沼田町でもホタルの減少を危惧した町民たちが、水辺を整備し幼虫の放流を続けてきました。

 その甲斐もあり、今では毎年ホタル目当ての観光客が1万人以上訪れます。

 沼田町一押しの1000匹を超えるホタルが飛び回る光景とは。

 「四方八方いるじゃないですか」(安野ディレクター)

 この日確認されたホタルはなんと約1800匹。

 360度ホタルが飛び交う幻想的な世界に思わずため息がこぼれます。

 「キレイだった」(深川市から訪れた人)

 「初めて見て感激した」(札幌市から訪れた人)

 夏の夜を彩るホタル。今がまさに見ごろです。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。