富士山の山梨県側登山道「吉田ルート」は13~15日、山開きして最初の3連休を迎え、多くの登山者でにぎわった。5合目の規制ゲートから入山したのは3日間で計7195人。13日は今季最多の2946人だった。一方、8合目の山小屋周辺などで野宿する登山者が現れ、減少傾向との見方もあった「弾丸登山」への懸念が再び高まっている。
8合目の山小屋「太子舘」によると、13日午後7時過ぎから周辺に登山者が増え、午前1時ごろまでに約50人が保温シートやブルーシートにくるまって野宿していた。外国人とみられる登山者が多く、規制ゲートが閉鎖される午後4時の直前に入山したのではないかという。
太子舘のスタッフで、富士山吉田口旅館組合の事務局長を務める井上義景さん(44)は「規制の効果はすごいと思っていたが、夜の野宿者が出てきた。ゲートを閉鎖する時間を早める方がいいのではないか」と心配する。
県も、登山道をパトロールする巡回指導員らから報告を受けた。今のところ、野宿者が目立ったのは13日のみで「規制は効いている」とみる。登山者が増える週末やお盆前後の対応策を、関係機関と協議している。
県によると、13~15日にゲートを通過した入山者のうち、山小屋宿泊者は4161人、日帰り登山は3034人だった。【野田樹】
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