電話で息子をかたって嘘をつき高齢女性から現金をだまし取る”オレオレ詐欺”事件で、詐欺グループの”受け子”の男が逮捕されました。

 詐欺の疑いで逮捕されたのは広島県江田島市に住む26歳の漁師の男です。

 男は6月24日から25日にかけて何者かと共謀し、札幌市東区に住む70代の女性に対し息子になりすまして電話をかけて嘘をつき、現金計300万円をだまし取った疑いが持たれています。

 男は”受け子”で、女性から現金を受け取る役割を担っていました。

 手口はいわゆる『オレオレ詐欺』で、男と共謀していた「掛け子」は女性が電話に出た際、「俺だけど」などと話して相手を息子だと信じ込ませていたということです。

 さらに「旦那がいる女性を妊娠させてしまい、中絶したがそのことが旦那にバレたので、旦那を殴ってしまった」「慰謝料として300万円を請求された」「貸してくれないか」「俺の代わりの男が取りに行く」などと嘘を話していました。

 警察によりますと女性を2日に渡り千歳市のJR長都駅前、岩見沢市のJR志文駅前まで出向かせて「息子の代理」などと名乗った男が現金を受け取っていました。

 長都駅と志文駅は、駅員が常駐していない”無人駅”で、人目につかず防犯カメラなどの設置が少ない場所を現金の受け取り場所に選んでいたと見られています。

 男は同様の詐欺事件で6月29日にすでに逮捕されていて、余罪の捜査から今回の事件への関与が浮上しました。

 調べに現金を受け取ったことは認めているものの「詐欺という認識はなかった」などと話しています。

 男は詐欺グループとSNSでやりとりしていて、匿名・流動型犯罪グループいわゆる「トクリュウ」の一員だったとみられています。

 警察は今後男の余罪を捜査するほか、グループの全容解明などを進めていくとしています。

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